2016年8月2日火曜日

それは新自由主義的な考え方

セッション料金の問題で、
私は一緒にキネシオロジーを受講した多くの方たちと、
いつも意見の相違を見てきました。
(私と同じ意見の人もいました。例えば鍼灸師の方)
今でも耳に残っている言葉があります。
ちょうど3年前の8月にこう言われました。
「今の30代女子は、セッション料金1万5000円から2万円、
簡単に出せます!」
つまり、簡単なのだから、セッション料金は2万円近くてもいいのだ、という意見でした。

私は全くそうは思いませんでしたけれども、
自分だけの思い込みではいけないので、
いらっしゃるクライアントさん達に常にこう聞いてきました。
「セッション料金1万5000円って、簡単に出せる金額ですか?」
それに対して、
「はい、そうです」と答えた方はいません。
多くは、
「1万5000円とか2万円だったら、受けない」という答えでした。

このセッション料金は1万5000円から2万円でも簡単に出せる論者とは、
いつも対立していて、討論がかみ合わないのですが、
きのう、その原因が急にわかりました。
その考え方は、新自由主義者の考えなのです。

例えば、彼女たちは、教育についてもこのように言います。
「受講料が高いのは当たり前。高いお金を払わないと身につかない」
これと似たようなことが昨今よく聞かれます。
例えば、OECD諸国の中で日本は一番、国からの教育費の援助、補助がない国です。
大学の授業料もダントツ高い。
なぜか。
日本では、多くの人が(もちろん全員ではないです)
教育が消費、または個人の投資と考えているからです。
投資すればするほど、ペイバックがあるのだから、
投資する本人が負担して当たり前という考え方。
だから、投資できる人はたくさん投資すればいいのだと、
公的援助は要らないのだと。
その考えの結果、教育への公的補助、援助がない国になりました。
また、治療のたぐいも、お金のある人が受けられるという考えもあります。
アメリカは既にそういう社会です。
お金のある人だけが医療を受けられる社会、ない人は保険に入れず、
高額な医療は受けられません。

これら、新自由主義的な考え方です。
お金のあるものだけがあらゆるサービス、
それは人々の生活の基盤を形成作るものだとしても、
受ける権利があるというもの。

話は戻ります。
彼女たちが言っていた、1万5000円から2万円のセッション料金を払える人たちというのは、
いわば、お金のある人、ということです。
もっと言うと、新自由主義的な社会の中で、富裕層の側にいる人ということ。

それは確かにそうでしょう。
1カ月の可処分所得が150万円だったら、1万5000円はたったの1パーセント。
簡単に払えますとも。

しかし、新自由主義的な社会の中で富裕層は1パーセントと言われています。
その残りの99パーセントはそういった人たちではありません。
もう少しこの定義を緩くして、10パーセントだとしても、
それでも多くはありません。
そういう人たちは、いないとは言いませんが、たくさんはいません。
(そして、それを主張する彼女らも、決して富裕層側ではありません)

こんなことを急に思いついたのは、
きのうも統計を見ていたから。
日本の単身女性の貧困率は4割を超えています。
いつも書いていますが、
日本女性の平均所得は、男性の約半分。
そんな中、1カ月の可処分所得が100万以上の人なんて、いなくはないですが、
少数派なのは明らかです。

では、こういったセッションに来るクライアントさんは、富裕層の側にいる人ばかりでしょうか?
ブラック企業にいて、うつ状態になって仕事が続けられなくなった方、
不登校から引きこもりになり、働いていない方、
こういった方々の中には富裕層の方もいらっしゃるでしょうが、
ほとんどはそうではありません。働いていないのだから、それはそうでしょう。

また、マチルダも講義の中で、
「精神科や心療内科にかかっている方たちのセッションを拒否するプラクティショナーやヒーラーがいるけれども、そんなのはおかしい。そういう方たちこそみるべきです」
と言ってましたから、
セッションの対象者は、そういった方たちも含まれます。

もういろいろ書いていますから、おわかりかと思いますが、
私は反新自由主義者です。
アメリカにいたら、サンダースを支持します。
なぜなら、新自由主義の行く先には、戦争経済しかないからです。
マージナルとしての辺境を開拓しつくし、
ついには国内の女性、若者というくくりを辺境化し、
植民地のようにしたけれども、それももう限界です。
残るは、地方を完全に衰退させ、都市へ人口を集中し、
戦争経済に力を入れる以外、
新自由主義の生き残る道はありません。
そんなもの、到底賛成できませんから。

そんなわけで、
セッション料金論争については、
彼女らと、永遠に決着はつかないでしょう。
そして私も今の考え方を
変えるつもりはありません。 

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