2016年7月1日金曜日

モデルが1つのスタイルしか着ないショー

イギリスがEUから抜けて、
爆買いの観光客が押し寄せているそうですけれども、
不景気なのはヨーロッパも同じ。
ハイブランドだって、そんなに売れているわけではありません。

そんな中、先日のグッチのメンズのコレクションを見て思ったのは、
今まさに売れているのはこのメゾンだな、ということです。

なぜかというと、
最初に登場したモデルが、同じ格好で最後のフィナーレに出てきたから、です。

多くのショーでは、
モデルは何点かのスタイルを着ます。
ですから、そのスタイルを撮ったポラにスタイルの番号をつけ、紙に貼って、
ラックにぶら下げておきます。
モデルは、1度舞台へ出て、楽屋に戻ってきたら、
フィッターの助けを借りて、急いで次のスタイルに着替えます。

このフィッターは、ブンカの学生なんかが駆り出され、
楽屋裏に何人もいて、モデルに怒られたりしながら、着替えを手伝います。
私もブンカにいたときは、何回もフィッターとして裏方をやりました。
(確かバイト料はなしで、何かお土産をもらって終わり。
いろいろな国から来たモデルがいますから、その国の言葉であいさつすると喜ばれます。
特にロシア出身のモデルに、ロシア語であいさつしたら、とっても喜ばれました。)

だけれども、モデルが着替えないということは、
スタイルの分だけそのショーのためにモデルを雇ったということになります。
もちろんそれだけお金もかかります。
私が働いていたときは、1回のショーで3000万円と言われていたので、
すべてのスタイルのためにモデルを雇ったら、
1億円でも足りないでしょう。
まして、その日のためだけにすべてのセットを組んだら、
かかるお金はもっとふえます。

例えばシャネルのショーも、
モデルは1つのスタイルしか着ていません。
これは売れている、そしてショーにお金をかけることができるという証拠です。

東京コレクションがどんどんさびしいことになってしまったのは、
ショーにこれだけのお金をかけることができなくなったからだと思います。
しょぼいショーをやるくらいなら、
スチール写真だけでよいという考えのところがほとんどではないでしょうか。

勢いのあるブランドとそうではないブランド、
こんなところからも、見分けることができます。

追記:急にこんなことを考えたのも、このあいだ、四方さんの現在のお姿の写真を見たから。私がいたブランドのショーも四方さんの会社に依頼していました。当時は、羽振りがよいと見えて、スタッフの服やら靴やらが、やけに立派だったことを覚えています。

☆江口さんのフリー画像です。


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