2013年7月28日日曜日

密度の濃い服

たくさん服を買わないと満足できないというのは、
服1枚の質量が絶対的に低いからだと思います。
服一枚一枚に、思い入れがない。
作り手にも、買い手にも、どちらもない。
そうすると、服はとても密度が薄すぎて、
おなかいっぱいにならないのです。
それはいくらジャンクフードを食べても満たされないのと同じです。

そりゃあ、たまのジャンクはいいでしょう。
でもそれはたまにの話であって、
ふつうはちゃんとした食事に戻るものです。
けれども、ジャンクが基準になってしまったら、
いつまでたっても満足できないし、
そもそも満足が何なのかさえわかりません。
満足がわからないのだから、足るを知ることなんて無理。
既製服で育ったからよけいなのかもしれません。

服だって、本当は一枚一枚、家で誰かが作ってくれるか、
オーダーで作ってもらうかするものだったのです。
そのころは、こんなふうに服を大事にしないなんてこと、なかったはず。
だって、そんなことできません。
お母さんが作ってくれたものとか、
近所のよく知っているお針子さんが作ってくれたものとか、
それがわかっていたら、粗雑になんて扱えない。

ではどうすればよいかということですが、
やっぱり質量の高い、密度の濃い服を選んで大事に着ることでしょう。
それはたぶん安くはありません。
でも長い目で見たら、結果的には安いのです。
ジャンクフードではやせられなかったように、
ジャンクな服ではやせられません。
少しでも満足できる、栄養価の高いオーガニックな食べ物が必要です。
それは服も同じです。
服って、こんなにも心を豊かにしてくれるものだということがわかってきたら、
そんなにたくさんいらなくなると思います。
たった1枚のそういう出会いがあったら、それだけで人生が変わる可能性があります。